カンボジアでは校舎、先生ともに足りません。
実際に各地の小学校を訪問し、現状報告をしていきます。
名称:クラークモム小学校(クラークモムは日本語で熊のことです。日本語に訳すと熊小学校)
所在地:シェムリアップ州プノン クレン国立公園プノンクーレン山中に有ります。
プノンの意味は山。クーレンの意味はライチ。ライチの木が生い茂る大きな山です。
シェムリアップから自動車で約2時間、山の裾野からクラークモム小学校迄約30分。
プノンクーレン山
道が狭く、学校まで自動車で到達できません。
途中から約15分
歩くかバイクで行きます。
校舎は2棟3教室です。
2教室棟(上写真)
1教室棟(上写真)
生徒数は80人、3教室なので、Grade1,2(1,2年生), Grade3,4(3,4年生), Grade5,6(5,6年生) がそれぞれ合同で同じ授業を受けています。
Grade1,2(1,2年生)クラス(上)
Grade3,4(3,4年生)クラス(上)
Grade5,6(5,6年生)
先生たちです。左端がテプ・ソチアット校長先生(30歳)
左から2番目のレム・チェン先生はなんと76歳。右側の女性の先生は20歳代です。
先生にお話を伺いました。
校舎について。
授業は午前中(7:00~11:00)だけです。午後は教室がトタン屋根の為暑く熱くなりすぎて授業はできません。
教室の上半分は壁がなく、木組みなので雨が降ったり、風が強かったりすると授業ができません。特に雨季は大変です。
6学年の生徒がいますが、3教室しか無いので常に2学年合同の授業になり、各学年の生徒に合わせた授業が出来ません。
校舎が古くなり、屋根が風ではがれているところが有ります。
校舎の土台のコンクリートが崩れてきていて、危険です。
雨、風、太陽光が直接教室に入ってきます。
屋根はトタン板1枚です。
土台のコンクリートが崩れています。
先生や生徒さん達に聞きました。
先生のなりてが少ないです。そのため、現在76歳の先生(今の校長先生のお祖父さん)にボランティアで先生をお願いしています。
学校に来るための「道」が悪い事です。2018年に道ができるまでは先生は麓から毎日2 時間かかけて登ってきました。悪天候の時には学校へ来ることができませんでした。
電気がまだ通っていません。夜は危険なので先生達は朝学校へきて、午前中の授業が終わると自宅へ戻ります。(山を下ります)
今も子供たちの80%が必需品(通学服、靴、教科書、文房具等)を寄付に頼っています。 村の産業は農業(マンゴ)です。住民は約700人。
最近まで学校の近辺に地雷(ポル・ポト軍が埋めた)が2 個埋まっていました。
水は山水です。雨季に水を溜め、乾期に使っています。
各教室に1台「浄水器」が有ります。
校舎は古いけれど、ゴミは無く(ゴミ箱もありません。)、とても清潔な学校です。
校長先生にどういう活動をされているのかを聞きました。
3つ理由が有ります。
先生が先頭にたって先生、生徒全員で月曜~土曜まで毎朝校舎、校庭の清掃をしています。
クラスごと(1,2年生クラス、3,4年生クラス、5,6年生クラス)に清掃の時間が有ります。
全員が毎朝歯磨きをしています。
各教室(3教室)の前に生徒さんの名前が書かれた歯ブラシが並んでいます。
私には歯磨きと学校がきれい(清掃が行き届いている)の関連が良くわかりませんが、校長先生はこれが重要だと強調されていました。
生徒さん達の休憩スペース。
手作りのゴールがあるサッカー場、バスケット場があります。
清掃の行き届いたグランドです。
生徒さん達に将来どんな職業に就きたいか聞きました。(Grade3,4の生徒さん)
警察官:7人
先生:5人
お医者さん:2人
パイロット:1人
CA(キャビンアテンダント):1人
歌手:1人
歌手になりたいと言った女の子が歌ってくれました。
クラークモム小学校で会えた生徒さん達です。
クラークモム小学校で会えた”レム・チェン先生(76 歳)です。
先生になられたのは、1979年 (ポル・ポト政権が崩壊した年)との事です。
貴重なお話をお伺いしました。次回、ブログで書かせて頂きます。
”レム・チェン先生(76 歳)”インタヴュー(クラークモム小学校)に続きます。
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